2008年3月アーカイブ



ブンさん

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変わったネーミングもあり、投資信託の中にあって現在注目を集めているものがあります。

「ブンさん」という投資信託です。

英語の名称が多い投資信託の中にあって「ブンさん」、しかもパンフレットにはブンさんだと思われる中年男性の似顔絵が。これはいったいどんな投資信託でしょう?ちなみにこの投資信託を実際に運用しているのは大和投資信託で、販売しているのはりそな銀行です。

その前に投資には欠かせないリスク管理のお話をします。投資の基本に、何かひとつの対象に投資を集中させてはならないというものがあります。何かひとつの対象に投資を集中させると利益が出た時は大きく儲かりますが、その逆になった時に資産の大半を失ってしまうことがあるからです。そこであらゆる投資対象に敢えて分散するのが但し投資スタイルだと言われています。投資信託は投資のプロが行うのですから、当然リスク管理もきちんと行われています。そんなリスク管理の方法として分散投資をクローズアップしたのがこの「ブンさん」です。そうです、「ブンさん」とは「分散」のことだったんですね。ちょっとオヤジギャグの域を脱しない観はありますが、分かりやすくていいネーミングだと思います。

「ブンさん」は名前の通り、海外の公社債と不動産信託証券(REIT)、株式という3つの投資対象にそれぞれ資産の3分の1ずつを分散投資します。安定している代わりにリターンが低いものからリスクが高い代わりに高いリターンが期待できるものまでをバランス良く投資しているので、安定的に資産を守りつつ高いリターンを狙えるのが魅力です。
また、「ブンさん」は日本では人気の高い毎月決算・利益配分型の投資信託です。毎月利益が配分される投資信託については「グローバル・ソブリン・オープン」を例に別の項でお話しましたが、「ブンさん」も投資対象に公社債が含まれていますから、それに近い商品だと思って頂いて良いと思います。

毎月おこづかいが出るこれらの投資信託は、裏を返すと毎月所得が確定することになります。確定した所得を得るということは課税対象になるので、毎月おこづかいが出るたびに税金を支払うことになります。毎月決算型の投資信託は非常に人気が高いですが、こういったデメリットについてもよく知っておく必要があると思います。

2007年末の時点で「ブンさん」は基準価格が8900円前後で純資産額6100億円となっています。
配当は1ケ月35円となっています。
単純に比較は出来ませんが、「グローバル・ソブリン・オープン」に比べると5円ほど少なくなっています。



投資信託の手数料

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投資信託は自分で直接何かに投資するのと違って、誰かに投資を委託します。

そのため、その、"誰か"の取り分が必要になります。

これは投資信託の運用成績には出てこない部分のコストなので、これをしっかりと押さえておかないとせっかく運用では黒字が出ているのに他のコストで赤字転落してしまったら何にもなりません。

新たに投資信託を購入する際に、証券会社や銀行などの窓口に行くことになります。
もちろんインターネットでも購入出来ますが、それもここでは窓口と総称します。
こうした窓口で投資信託を購入する際に「販売手数料」が必要になります。
これは投資信託を実際に販売する窓口を運営しているところの取り分となります。

また、この販売手数料が無料になる投資信託もあります。
手数料が無料の投資信託をノーロードと言います。
日経225やTOPIXに連動するような投資信託は運用が簡単なのでノーロードとなっていることが多いです。

次に信託報酬。これは実際に投資信託を運用している投資会社に対して、資産を運用してもらっている対価を支払います。
投資会社はこの信託報酬を得ることによって利益を出しているので、これは投資会社の取り分となります。
これも先ほどのように日経225やTOPIXに連動するインデックス・ファンドなら運用が簡単なので信託報酬も安く設定されています。
逆に複雑な投資判断が必要になる投資信託はその分信託報酬も高くなります。投資金額に対して何%、という計算方法で算出されます。

投資信託を手放す時にかかるコストについては、投資信託によって考え方が色々と異なるのですが、主に信託財産留保金というものと解約手数料があります。
これらはどちらも掛からない投資信託もありますし、一概には言えません。
信託財産留保金の考え方というのはこうです。投資信託を設定するにあたって投資家からお金を集めて運用している途中でその投資信託から抜けるとなると、予定していた金額に達しなくなることから、予定していた運用が出来なくなることがあります。
その時にまだ投資信託に残っている人に対してペナルティ的に支払います。

解約手数料は解約に伴う手数料なので、解約を行う窓口の会社に支払うものです。
運用の結果利益が出ていれば高くなり、そうでなければ安くなります。
儲かった場合の成功報酬に近い性格のものです。

投資信託を購入してから手放すまで、これらの手数料が関係してきますので、これらの手数料を念頭に置いて運用実績を検討して下さい。

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