投資信託の手数料

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投資信託は自分で直接何かに投資するのと違って、誰かに投資を委託します。

そのため、その、"誰か"の取り分が必要になります。

これは投資信託の運用成績には出てこない部分のコストなので、これをしっかりと押さえておかないとせっかく運用では黒字が出ているのに他のコストで赤字転落してしまったら何にもなりません。

新たに投資信託を購入する際に、証券会社や銀行などの窓口に行くことになります。
もちろんインターネットでも購入出来ますが、それもここでは窓口と総称します。
こうした窓口で投資信託を購入する際に「販売手数料」が必要になります。
これは投資信託を実際に販売する窓口を運営しているところの取り分となります。

また、この販売手数料が無料になる投資信託もあります。
手数料が無料の投資信託をノーロードと言います。
日経225やTOPIXに連動するような投資信託は運用が簡単なのでノーロードとなっていることが多いです。

次に信託報酬。これは実際に投資信託を運用している投資会社に対して、資産を運用してもらっている対価を支払います。
投資会社はこの信託報酬を得ることによって利益を出しているので、これは投資会社の取り分となります。
これも先ほどのように日経225やTOPIXに連動するインデックス・ファンドなら運用が簡単なので信託報酬も安く設定されています。
逆に複雑な投資判断が必要になる投資信託はその分信託報酬も高くなります。投資金額に対して何%、という計算方法で算出されます。

投資信託を手放す時にかかるコストについては、投資信託によって考え方が色々と異なるのですが、主に信託財産留保金というものと解約手数料があります。
これらはどちらも掛からない投資信託もありますし、一概には言えません。
信託財産留保金の考え方というのはこうです。投資信託を設定するにあたって投資家からお金を集めて運用している途中でその投資信託から抜けるとなると、予定していた金額に達しなくなることから、予定していた運用が出来なくなることがあります。
その時にまだ投資信託に残っている人に対してペナルティ的に支払います。

解約手数料は解約に伴う手数料なので、解約を行う窓口の会社に支払うものです。
運用の結果利益が出ていれば高くなり、そうでなければ安くなります。
儲かった場合の成功報酬に近い性格のものです。

投資信託を購入してから手放すまで、これらの手数料が関係してきますので、これらの手数料を念頭に置いて運用実績を検討して下さい。



投資信託の人気商品

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投資信託にはたくさんの商品がありますが、これだけ沢山あると、いつまでも続いているものとそうでないものに別れます。

人気もあまりなくて資金が集まっていない投資信託については次々と消えて行く運命にあり、現在でも消えて行く投資信託はいくらでもあります。

逆に、設定されたのはかなり以前であるにもかかわらず、いつまでも人気を維持し続けている投資信託もあります。人気があるということはそれだけ魅力があるというわけで、それでは人気の高い投資信託を実際に見てみることにしましょう。

日本で売れている投資信託の中で、圧倒的な人気を誇るマンモスファンドがあります。
それは「グローバル・ソブリン・オープン」という投資信託です。2007年末の純資産で圧倒的首位を誇り、資産残高はなんと5兆5000億円を超えます。
2位の「DIAM高格付けインカム・オープン」という投資信託が9000億円ですから、いかに首位がものすごいかお分かり頂けると思います。

それではこの「グローバル・ソブリン・オープン」とはいったいどんな投資信託なのでしょうか。
この投資信託の名前に全てが表れているのでそこから見ていきましょう。グローバルとは地球規模という意味です。ソブリンとは債券の中でも格付けの高い債券、つまり安全性の高い債券を意味します。先進各国の国債をソブリン債と呼ぶのでこの名前が由来しています。オープンとはいつでも購入できるオープンファンドという意味で(詳しくは別の項をご覧下さい)、これはつまり先進各国の安定している債券に投資する投資信託という意味です。この投資信託の面白いところは、毎月決済型と言って利益が毎月配分される点です。ここ数年ずっとグローバル・ソブリン・オープンは1万口あたり40円の配当を出しています。現在の基準価格は7800円くらいですから、7800円を預けておいたら1ケ月につき40円の利息がつくと考えれば分かりやすいと思います。40円という小さな金額ですが、保有口数が増えると話は変わってきます。78万円投資すると400円、7800万円投資すると毎月40万円の収入となります。

2位の「DIAM高格付けインカム・オープン」、3位の「パトナム・インカム・オープン」、そして4位にはまた「グローバル・ソブリン・オープン(3ヶ月決算型)」と人気投資信託が続くのですが、どれも一定の期間に利益が配分される投資信託ばかりです。
5位になって初めてそうではない投資信託がランクインしていることを考えると、日本人の投資スタイルは毎月一定の金額が支払われ続けるような商品を好む傾向にあることが分かります。

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